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前回お伝えした通り、ノナプルナインは冬コミに当選しました!
やりました~!

前回の記事はこちらです。



冬コミの頒布物は……
単体で完結した、冬コミ用の完全独立シナリオ!

現在こちらで公開中の最新バージョンをプレイ済みの方も、
新鮮な気持ちで楽しめること請け合いです。


ちなみに、配置は 【3日目 東 ヨ38b】
WEBカタログはこちら!

配置




と、以上を踏まえまして!

今回のブログは、前回の予告通り、この冬コミ用完全独立シナリオの
あまりにも意外な誕生秘話をお届けします。




最近は、同人サークルでも販売戦略・広報戦略というのはどこも考えていて、
人気のあるところはその手腕もかなりのものだったりします。

ところが普通、そういう話はユーザーさんの前には出さないもの。

やはりユーザーさんの中には「もうけ主義」的な発想や「宣伝」を嫌う方が
多くいらっしゃるのも事実。
まして同人であれば、商業作品以上に「情熱」「努力」「ゲーム愛」の文脈で
作り手を見たくなるものですよね。

その期待を裏切らないように振る舞うというのも、エンターテイナーとしては
必要なことなのだと思います。


ゲーム愛


でも、ノナプルナインの方針はすこし違っていまして。

広報戦略を練ったり、開発資金の回収を考えるということは、べつに
ゲーム愛や制作への情熱と相反するものではない、
ということを
できるだけ具体的に伝えていきたいなと思っているのです。

例えば制作の苦労だの開発のノウハウだの、あるいは著作権だの海賊版だのを
語ったとしても、こういう部分が下地として伝わっているのといないのとじゃ
説得力や伝達力にけっこうな違いが出てくると思うんですよね。


まずは言いだしっぺから、ということで、まずはウチのバックヤード情報を
セキララに公開していこうかなと。

これは、まったくの無名からスタートする同人ゲーム作品が、どうやって
認知度を向上させるのかという非常に難しい問題とも関連していますのよ。






 ダウンロード販売サイトの本音……
 無料作品にかかる制限の理由とは!?




知ってる方はご存じの通り、ノナプルナインの最新版は、
DLSite様やDMM様でも公開していただいています。


製品版もこれらのサイトで販売される予定なので、ぜひぜひチェックして
おいていただきたいのですが……

それ以前の問題として、よーーーーくこれらのページを確認してみてください。
何か、気づいたことがありませんか?


【DLSite】
http://www.dlsite.com/maniax/announce/=/product_id/RJ143171

【DMM.R18】
http://www.dmm.co.jp/dc/doujin/-/detail/=/cid=d_084204zero/?i3_ref=search&i3_ord=20


そうなのです。
DLSite様では「販売予告作品」、DMM様では「無料作品」として別枠で
カテゴライズされ、フツーの有料作品とは扱いが分けられているのですね。


コレの何がそんなに重要なのかを説明する前に、
扱いの違いを挙げておきます。


――――――――――――――――――――

【DLSite】

・作品内容の紹介画像がつけられない。
・体験版のダウンロード数がわからない。
・レビューが書けない。
・そもそも売り場が別。「予告作品」コーナーに入らないと検索にもかからない。


【DMM.R18】

・作品内容の紹介動画がつけられない。

――――――――――――――――――――


ダウンロード



当たり前ながら、無料の作品はお金を生みません。

そして当たり前ながら、たとえ無料の作品であろうと、ダウンロードサイトの
サーバー上のスペースを取っている以上、そこには維持コストが発生します。

同人作品を買うというと、ユーザーの方はサークルに入るお金のほうを
まず意識されると思いますが、こちらも重要。

上記のようなダウンロードサイトは、販売価格からマージンを差し引くことで
利益を得ています。
(他にも収入はあるでしょうが、大きな柱であることは疑いの余地なしです)

つまり……
お金を生まず、ただコストだけを食っている無料作品・予告作品は、
ダウンロードサイトの側からすれば、タダ飯喰らいの居候、というわけです。

ラストがやりたくて、オチを見てほしくて作っているノナプルナインとしては、
もちろん最終的にはユーザーの皆さんに大満足していただける製品版をリリースし、
ダウンロードサイトにも潤ってほしいとは思っているのですが。


そうは言っても、現時点でタダ飯喰らいなのは事実!


ただめし


この仕組みの誕生の経緯まではわかりませんが、広報やファンサービスの場として
(おそらくはユーザーの要望に応えて)、無料のスペースを設けたのでしょうね。


つまりサイトとしては、サークルにはできるだけ有料コンテンツを頒布してほしい。

だとすれば、無料の作品に上記のような制限がつくのは、
仕方のないことなんだと思います。






 この事情の中で、
 同人ゲームサークルの取るべき広報戦略とは!




最初は、こうした仕組みにまで注意を払っていなかったので、
ノナプルナインの体験版はフツーに無料作品・予告作品として登録していました。
いや、今でもですが。

でも、やっぱり制限がかかっていると、どうしても目に触れにくいし、
手にも取ってもらいにくい。

作品を、有料版のコーナーに並べたいなーと思うようになりました。


 ● 目的はお金ではなく、目に留まりやすくすること。


ココがポイントです。
有料版のコーナーに並びさえすればいいので、価格は100~200円で十分。


もちろん、無料のものを同時に有料でも販売する、というわけにはいかないので、
えろーんなミニゲームを有料版用に3本追加し、さらにギャラリーモードも
搭載することを考えていました。



ところで、ノナプルナインの最新体験版をプレイ済みの方はご存知かと思いますが、
無料版とは言え、アニメもボイスもどっさり入り、ボリュームも6時間分くらい
あるわけです、アレ。


サークルの方針によっては、ああいったものを「第1話」みたいな形で
1000円くらいの価格で販売するところもありますよね。



つまり、もともとのバリューとして、100円程度ならば価格設定に問題はなかろうと。
そこに、ミニゲーム1本につき10パターン前後のモーションにボイスもついてる
えろアニメが3つ、そして無料版にはない、拡縮機能までついたギャラリー。

100円の有料バージョンとしてリリースする分には、特に問題ないだろうと
思っていたのですが……




金





ダメでした。



ゲームの本体部分が同じである以上、要素をプラスしただけで有料版とするのはNGだと。



……がーん。


どこから具体的にどのように断られたのかは、先方の都合も考慮してボヤかしておきます。
基準がある程度あいまいに運用されていることにも実はちゃんと理由があるのですが、
とりあえず今回は割愛します。



話を戻して。
今、この記事を読んでくださってる方の中にも、瞬時にして頭の中に3つ4つの
反論が浮かんだ方はいらっしゃるのではないでしょうか。

ぼくもね、そりゃ正直なところ、ちょっとは言い返したかったですけどw



だけどもまあ、エロの道を選んだ当サークルとしては、Steamへのリリースもできませんし。
ゲームもオリジナルのスクリプトエンジンで動いていて、ローカライズは困難。

国内の18禁OKの場で販売するとなると、これら有名サイト以外には
なかなか販路もありません。
実際、作品を載せるも断るも、サイト様側の一存なわけでして。



向こうからすれば、延々いちゃもんをつけてくるようなクレーマーサークルなんかに
苦しめられたような経験もしているはずですし、
ここで線引きを巡って争うのは
長期的に考えればお互いにとって得ではないだろうと考えました。

というわけで、すんなり退散とあいなったのです。


目立つ







 そして、制作された完全独立シナリオ版。
 起死回生への一手となるか!




そんなこんなでいったんは諦め、本編の続きの制作にリターン。

ただ、新しいオートセーブの仕組みやギャラリーなどを、製品版に先立って
一度ユーザーさんに触れてもらい、評判を確認しておきたい、
という
考えがずーっと付きまとっていました。

また、すごく手間のかかるノナプルナインの制作ペースから言って、
次の冬コミに製品版を間に合わせることは困難。


受かった場合に、何を出展すべきかと考えていたところ……
ある日、制作メンバーのおひとりから、こんな意見が。



「短いオリジナルのシナリオを作って、それを有料版として出せばいいんじゃね?」



ふむむ。……なるほど、確かに。

短い独立シナリオなら、新たにノナプルナインの世界に触れてもらうための
入口としても機能しそうだし、オートセーブやギャラリーも搭載しやすい。

(あのボリュームの最新体験版だと、オートセーブとロード時のあらすじイベントを
 作るだけで、かなりの作業が発生してしまうのです)



そしてもちろん低価格の有料版として、ダウンロードサイトで検索にもかかる場所に
置いてもらうことができる。

さらに、新規ユーザーさんと既存のユーザーさんの両方が楽しめるものを作れば、
冬コミの目玉コンテンツにもなる!


いやっふー!



サークルカットブログ用



……と、大変長くなりましたが、これが今回の冬コミに至る物語でございました。


ノナプルナインでは、これまで3回にわたって、DVDトールケースのパッケージ版や
クリアファイルを無償で配布しまくってきた
わけですが、今回の冬コミでは、
初の有償コンテンツをリリースすることになりそうです。



前述の通り、資金の回収などは考えておらず、サイト側と価格を合わせるための
有償販売なので、たとえ完売したとしても大赤字なのは確定ですが。
いいんです。それがノナプルナイン流。

どうぞ、製品版が出たときに購入してくださいね。



さて、と。

ギリギリの極限状態の中で作品を開発しながら、またさらに知恵を絞って
その作品をユーザーさんのもとに届ける方法を模索する――

そうして皆さんに遊んでいただく同人ゲームの1本1本が、
熱意あふれる制作者たちの「縮んだ分の寿命の結晶」です。



本編の続きの制作と並行しての作業となり、それはもう鼻血も耳血も噴水のごとく
あふれでる阿鼻叫喚の制作風景となりましたが……

無事コミケにも当選でき、あとは締め切りまで突っ走るだけの状態。
怒涛の勢いで突っ走りますよ!



ちなみにこれは、夏コミのノナプルナインブースの様子。
IMG_5193.jpg



ノナプルナインを未プレイの方は、どうぞこちらからダウンロードして
遊んでみてください。

探せば探すほど、考えれば考えるほど、ゲームがそれに応えてくれる、
内容の濃ゆーーーーーい作品を目指しました。
とにかくとにかく、細部の細部まで魂を入れ込んで作ってあります。




冬コミには、ここまで長々と説明してきた新規シナリオと、
渾身のPV第2弾を担いで参戦します。

来られそうな方は、3日目・東・ヨ38bで!
難しそうな方は、同時期に公開予定のオンライン版で!


クリエイティヴィティが炸裂する年末のビッグイベントを
ぜひぜひ一緒に楽しんでまいりましょう!


それでは、今回はこのへんで。
次回の更新をお楽しみにー!





 


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